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本州北辺の鉄路

三連休パスを利用し、はやてで八戸に運ばれた。
気がつけば2年ぶりの八戸である。
そんな感慨に浸る間もなく特急スーパー白鳥に乗り換える。
JR北海道の789系電車だけあって、JR北海道の車内誌が備え付けられている。
北海道に来たような気分だ。

関東地方から仙台あたりまではよく晴れていた天気はどんどん悪くなっていく。
野辺地では雨が降り出した。
名物のとりめしを確保し、大湊線のディーゼルカーへと乗り換える。
ややタイミングを逸し、山側の座席となったが、
帰りも同じ区間を通ることだし、まあよしとしておく。

防雪林に囲まれた中を往くうちに雨が激しくなってきた。
いつもなら気が滅入ってくるところだが、
本州のさいはて、北辺の荒涼とした車窓には荒れた天気の方が似合うかもしれない。
人家はほとんど見当たらなくなる。

ほどなく大湊線の醍醐味ともいえる海岸線へと出る。
この風景は色々な人も書いているとおり、本州ではなく北海道のそれである。
周囲もすっかり無人地帯だ。
名寄本線転換バスで通ったオホーツク沿岸を思わせる寒々とした灰色の海だった。
海から離れ、ややあって、家々が立ち並ぶようになるが、
瓦屋根の家はなく、二重になった玄関や家の前に置かれた石油タンクなど、
このあたりの家もすっかり北海道仕様なのだった。

野辺地から約1時間で本州最北端の駅、大湊に到着した。
わずか6分の折り返し時間というのが慌しく、そして空しい。
自分は一体何をしに来ているのだろうか、と自問自答する瞬間である。
そんな思いを吹き飛ばすかのように多勢の乗客が改札の前に並んでいる。
臨時のきらきらみちのく号が運転中のため、その帰りの客と思われた。

駅周辺の写真を何枚か撮って車内に戻ると、
2両編成の列車の座席はすっかり埋まっている。
折り返しで海側に座っていく予定はもろくも崩れ去り、
海側のドア部分に大湊までの1時間、立ちんぼとなった。
行き以上に風雨が強く、大湊線沿線の厳しい自然を垣間見たことである。
今度は別の季節に訪れたくなる。
陸奥横浜付近の名物、菜の花が満開の頃にリベンジできたらと思った。

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