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新日本紀行ふたたび

題記の番組が先週土曜日よりNHKでスタートした。
かつての名番組「新日本紀行」で訪れた場所を再取材し、
人や風景の移り変わりを紹介するとの由。
「新日本紀行」はNHKアーカイブスでときおり再放送されるたび、熱心にチェックしてしまう。
高度経済成長期の日本を映し出した貴重なドキュメンタリーである。
今の日本が失ってしまった何かがその中に残されているような気がする。
「三重連の峠」など、鉄道ものの名作も存在している。

さて、第1回目の今回は「幸福への旅」である。
これも鉄道ものの一つといえるだろうか。
旧国鉄広尾線の幸福駅と、その周辺に住む開拓農家の人々の暮らしを追った番組だった。
4年前のNHKアーカイブスで再放送され、録画したビデオを大切に保存している。
一面雪に覆われた十勝平野の大平原に小さな無人駅、という取り合わせが美しかった。

1973年3月に放送されたこの番組がきっかけになって、いわゆる幸福駅ブームが起き、
幸福行きのきっぷや入場券が爆発的に売れた。
18年前に広尾線が廃線になってからも、駅舎が残されて観光地としてにぎわっている。
自分自身、一昨年の夏に訪れた。
観光客がにぎやかなのだけれど、なんともわびしさを感じてしまった場所だった。

当時の番組で登場した人々が次々と紹介される。
放送から32年の歳月は、老人を故人に、青年を老人に、子供を青年に変えていたが、
開拓者の魂は脈々と今の世代に受け継がれているように感じた。
32年前の番組で今は亡き祖父が運転していたトラクターが、現在でも大切に残されており、
その古びたハンドルを孫が握って感慨深げにしているシーンが印象に残ったことである。

嫁入りの模様が紹介された女性は、今では2人の孫がいる。
特別なことはないけれど、こうして平凡に生活できることが何よりも幸福なのではないかと、
32年間を振り返って番組はまとめられていた。

それにしても、あの感動的なテーマ曲に、おどろおどろしい女性ボーカルが乗るのは感心しない。
不評につき、ほどなく元のボーカルなしの曲に戻されることとは思うが。

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